日本が復活するカギはひらめき
エジソンの”1%のひらめきと99%の努力”は、誰もがきいたことあるのではないでしょうか。
これが、多分これ。考え抜いた末にやってくる閃き。
ベンゼン環発見のケクレのひらめき
閃きで、ピンとくるのは、ベンゼン環を発見したアウグスト・ケクレの話。
夢で、此の環状構造のインスピレーションを得たという。
忘れてはならないアインシュタインもまた、相対性理論は夢をヒントに生まれたようです。
他にも、あの人もこの人もは、ここに。
科学とひらめきの深い関係|伊﨑労務管理事務所 (izaki-office.jp)
このひらめきを得るのは天才だから?
昔むかし、会社の先輩たちと飲みに行った時のことでした。
みんな、仕事好きな技術者や開発、研究者たち。
天才ではないけれど、仕事好きがポイント。
みんな、それぞれ、閃くパターンを持っていて驚いたのなんの。
夢で見る人もいれば、作業中に普通に降りてくると言った人も。
私の場合は、書店に行って、本をめくっているうちに閃いたり、
それでもだめなら、バイクで山へ。
走っている間に、閃きがやってきます。
閃くには条件があって、考えに考え抜いた末なのです。99%の後なのです。
これ、好きじゃないとできないし、好きだとずっと考えていられる、答えが出たときの
喜びを知っているから。
スポーツではゾーンっていうみたいですが、巨人の元監督であり選手だった王さん。
ボールが止まって見えたことがあると。
ゾーンは天才だけのもの?
高校時代に剣道をやっていました。
好きで好きで、授業中はひたすら剣道のシミュレーションをやり、チャイムが鳴ると、
ダッシュで道場へ。帰ってからは、自主練で、竹刀を振ってたくらい好きでした。
しかし、クラブの方針で、2年の1月で引退。剣歴は、ほんの1年半の弱小剣士。
2年の夏休み、まむしドリンクを飲み、泣きながらの合宿も終わり、
最後の仕上げの他校との練習試合。
向かい合い挨拶が終わり竹刀を構えました。
相手をけん制し、隙を探ります。
ふと、相手の体重が前に乗り始めた瞬間でした。
手元である小手にスポットライトが当たったように光り、動きがスローモーションに。
吸い込まれるように、小手を打っていました。
「小手あり」
あれは、最初で最後の経験でした。
あれは、ゾーンでしょう。きっとゾーンです。
ど素人でもゾーンは経験できます。
キャンプ道具を持っていないけど、キャンプに行ってみたい。受験の時も、センター試験が悪すぎて背水の陣。勉強しました。
結果はこれ。シンクロニシティーⅠ
化学だけですが、試験に出る問題が、順番通りに浮かんできました。
天才だけではなく、誰にでも閃きはやってくるようです。
そして、凡人においてもひらめきがあるからこそ、日本は技術立国となったのです。
今、大学も研究に専念できないほど雑用が多かったり、期間決めでの成果を迫られたりと、
このひらめきのための99%をもつ余裕のない状態。
学校教育では、深く考えるよりも、解答手法の習得を重点に置き、このひらめきを
経験したことのない、高偏差値研究者は多いのではないでしょうか。
優秀な人たちの閃く機会を奪った日本社会
同級生に優秀な人がいました。
彼は、順調に学歴を重ね、一流企業に入社しました。
学歴や偏差値と研究に必要な創造力に必ずしも相関はありません。
「俺、今度、A(有名な業界専門誌)に記事のるから見てな。」
エリートが集まるその業界で、大げさに言うと、30歳にして、その業界を代表して
業界の動向を数ページにわたって書いていました。
当時、どこの業界もですが、その後、その業界は特に一気に斜陽化していきました。
それでも、その間、留学し、学位も取得しました。
其うち、業界全体が整理作業に入ったかのように、企業は、その部門を切り離し、他社への
出向を言い渡しました。
もし、彼が、本当に優秀な研究者であったのなら、勿体ないことに、随分無駄な時間が
経過してしました。
早々の転職を期待していましたが、次期遅し。
それでも、彼は外資系の一流企業の重要なポストについています。
しかし、彼が、研究者として名をはせる機会は奪われました。
バブルが弾けて以降、どれだけの、仕事好きの研究者や技術者のひらめきを奪ったの
でしょうか。
とても残念でなりません。
ひらめきが存分に生まれるだけで、日本は復興するのですが、
国も企業も何を考えているのでしょう